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ワンライ書くのは楽しいです
2017/02/11(Sat)
【第128回フリーワンライ】
お題:遠い夢のように
届かないから欲してる
ジャンル:鋼 ロイアイ
#深夜の真剣文字書き60分一本勝負


例によって一発書きです。
家族のいる横で書くのがスリルありすぎて落ち着かない(;∀;)
 ベッドの上で溜め息を吐く。
 彼女の夢を見るのはもう何度目だろう。
 彼女が住んでいた家から彼女の姿が消えていることを知ってからもう三ヶ月。
 消息は未だ判らない。

『目標が出来ました。そのためにここを出ます。落ち着いたらきっと連絡します。』

 彼女が書いた置き手紙は、今この部屋のチェストの中で眠っている。
 消息が判らないから夢を見るのだろうか。
 それとも、伝えることが出来なかった、否、伝えるつもりもなかった想いが夢を見させるのだろうか。

 彼女への想いを自覚したのはつい最近。
 彼女が手紙を残して消えてからのことだった。
 もう会えないかもしれない。そんなことを考えて、そんな自分の思考をすぐさま否定する。
 彼女は約束を破るような人ではない。落ち着いたら連絡をすると言うのなら、それを信じればいいのだ。
 そう思うのに、不安が消えない。

 いつでも会えるはずだった。
 あの家に行けばいつでも顔を見られるはずだった。
 会わなくなったのは、あの家に行かなくなったのは、他でもない私自身の意志だ。
 それなのに会えないと知った途端、すぐにでも会いたくなるなんて。身勝手にも程がある。

 すぐには会えなくなったから、よけいに会いたいと願うのか。
 それを恋情と錯覚しているのではないか。
 そんな考えもよぎらないわけではない。
 この想いの種類を見極めたい。
 それには、もう一度彼女と顔を会わせるべきなのだろう。
 あんなにも会いたくないはずだったのに、今はこんなにも会いたいと欲している。
 毎日独りになると頭を支配するその考えが、連日の夢となっているのだろう。

 脳裏によぎった彼女の控えめな笑顔が、遠い夢のように霞んでいく。
 それがかつての記憶なのか、今の願望なのか、寝起きの頭でははっきりと判別することは出来なかった。



一応ロイアイなんです。一応。
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