月砂漠 Diary

漫画感想や日常話などのよろず日記です。同人・二次創作要素を含みますのでご注意ください。

今回も挑戦してみました!ワンライです。

ワンライとは:企画者様のサイトをご参照ください。

使用したお題:青いままの紅葉
ジャンル:鋼錬 #ロイアイ
※注意:二次創作NL。
#深夜の真剣文字書き60分一本勝負

今回は…ちょっと、書くのを迷いました。
いつもは好きに書いているんですけど、何か一人で黙々と書いてるのが虚しくなってきて…。
好きだから、何か少しでもロイアイを書いていたいから挑戦していたはずなのに、見ている人がいないことに寂しさを感じるとか、おかしいですよね。目的が違っちゃってる。
そういう気分の時は休むのもありかと思ったのですが、今回もぼーっとお題を見ていたらネタが浮かんだので、せっかく浮かんだならやっぱり形にしておきたくて、結局書いてしまいました。
そして書いたら…楽しかった(笑)。集中してやっぱり黙々と書いちゃいました。
なんだかね。ホント何なんでしょう。
楽しいならごちゃごちゃ考えずに、書けばいいだけなのに。
それを読んで楽しんでくださる方が一人でもいたらいいなっていうのは、贅沢な欲が出てきてるんだろうなぁ。
スパーンと割り切ってみたいものです。
次はもう少し割り切って書けるようになっていたいな。

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 仕事を終えて、自宅ではなく恋人であるリザ・ホークアイの家に帰ったロイ・マスタングは、椅子代わりに座っているベッドの上で暇を持て余していた。
 リザの愛犬のブラックハヤテ号は、いつも相手をしてくれとせがんでくるくらいなのに、今日に限ってはうつらうつらとしながら部屋の隅で眠そうに丸まっている。
 キッチンではリザが夕食の準備をしてくれている。手伝うことも出来るのだが、いかんせん丸いじゃがいもを四角に切ってしまいそうなくらい不器用な自分の腕を知っているロイは、自ら率先してキッチンに立つことに躊躇いがあった。
 ぼうっと部屋を見ていたロイは、部屋にある小さな本棚に目を留める。
 綺麗に並んでいる書物の中に、一際古そうな色をした背表紙の本。
「リザ、ここにある本を読んでも構わないか?」
「ええ、構いませんよ。准将が面白いと思うような本は無いかもしれませんが」
 許可を得たので、ロイはその本を手に取ってみた。
 中身はどうも少女小説らしい。発行日を見ると、ロイが修業でリザの家に出入りしていた頃のものだった。
 どうりで古いはずだと思いながら、中身を読むでもなくパラパラと捲っていると、はらりと中から何かが落ちてきた。
「ん?」
 膝の上に青い紅葉が一枚。カサカサに乾いて押し花のようになっている。
「はて」
 何か印でもしてあったのだろうか。首を捻りながら、ロイはその紅葉をそうっと手に取った。
「中からこんなものが出てきたよ」
 ベッドから立ち上がったロイは、リザの背後に立つと、手にした紅葉をリザに見せる。
「え? …………ああ!」
 紅葉を見たリザは、しばし記憶を辿っていたようだったが、やがて思い出したように声を上げた。
「懐かしいですね」
「なんだい、これは」
「覚えていらっしゃいませんか?」
 聞き返されてロイは昔の記憶を掘り起こすが、すぐには思い出せない。
 そんなロイの様子を見たリザは、くすりと小さく笑った。
「貴方が見付けてくださったんですよ」
「私が?」
 そんなことがあっただろうか。記憶を必死に掘り起こそうとするロイに、リザは料理をしながら昔の記憶を話し始めた。
「草木が真っ赤に染まった頃、貴方が紅葉狩りに行こうと誘ってくださったでしょう。一面の真っ赤な紅葉は綺麗でしたけど、あんまり鮮やかな赤でしたから、じっと見ていたら何だか怖くなってきて」
 そこまで聞いて、ロイもやっとリザと同じ記憶に辿り着いた。
「ああ! あの時か」
 ちょっと怖いですね、とリザは言った。
 それを聞いた自分は、少し待っていてくれとリザに告げて、辺りの紅葉を見て回った。紅葉の赤さは、様々な条件によってその濃さが決まる。色付いていない葉もどこかに必ずあるはずだ。
 そうして周囲を細かく探し、赤に混ざってまだ色付いていない青いままの紅葉を見付けると、リザを呼んでそれを見せた。
 これなら怖くないですね、と微笑むリザに、自分はその下に落ちている、あまり汚れていない綺麗な状態の青い紅葉を手に取って、それを渡した。
「そうか。君、あのまま持って帰ったのか」
「ええ。せっかく貴方がくださったものですから、帰って押し花のように本に挟んでみたんです。この間実家の掃除をした時に見付けて、今読んだらどんな感想を抱くだろうと持って帰ったんですが、それが挟まっていた本だったんですね」
「そうか……」
 懐かしい思い出。昔の記憶。二人で過ごした、まだ何の蟠りもなかった頃の穏やかな日々。
「リザ」
「はい?」
「紅葉の花言葉って知っているかい?」
「いいえ」
 ロイは女性を喜ばせるのが上手い。ということは、そのための手段にも精通しているということだ。花言葉を喜ぶ女性は多く、手段の一つとしてロイはリザよりもそれをよく知っている。
「大切な思い出」
「……大切な……」
 リザはじっとロイの持つ紅葉を見つめると、ふっと目を細めた。
「花言葉って、結構的を射ているんですね」
「なあ、リザ」
「なんでしょう」
「明日、君も休みだろう」
「はい」
「久しぶりに、紅葉狩りにでも行ってみるか」
 手にした紅葉をくるりと一回転させて、ロイは微笑んだ。
「いいですね」
 そんなロイの誘いに微笑み返して、リザは頷く。
 赤は恐ろしい血の色でもあるけれど、自分を助け、導いてくれた焔の赤でもある。
 今行けば、あの時少し怖く見えた赤も、昔ほど怖くは見えないだろうか。
 たとえ怖く見えたとしても、隣にこの人がいれば。
 昔と変わらず貴方が傍にいてくれるなら、また微笑むことが出来るだろう。

 ロイの持つ紅葉は、食事の間テーブルの上に置いて、僅かながら秋らしさを演出してくれた。
 その後、リザの手によって再び元の本の中に戻された。
 そして翌日の晩、その紅葉の隣に、新たな仲間が増えることになる。
 それは青とは対照的な、鮮やかな赤を称えた仲間だった。



クールな青のリザさんの隣には、焔のロイがいるといい。
そんな感じの終わり方にしてみました。
23:29終了。
2014.11.07 23:37 | ロイアイ | トラックバック(-) | コメント(0) |












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