途中までですが

今日は誕生日ということで、なんとか今日中にリザさん誕生日話をアップしたかったのですが、間に合いませんでしたorz
もうすぐお寿司を食べに行くのです。うへへ。
今年は昨日からmixiでおめでとうメッセを貰ったり、Twitterでも何人かの方におめでとうを言って頂いたりしましたし、リアルでは家族が祝ってくれましたので、本当に幸せです。寂しくない誕生日わーい!みんな有り難うー!
年齢はあんまり嬉しくない年になりましたけどね…(苦笑)。でもいくつになってもおめでとうはやっぱり嬉しいです。
そんなわけで、どうしても今日中に、と思ったのですが。仕方ない。
一応過去編の方だけは出来ましたので、載せておきます。まだこの後東方司令部編が続く予定なのですが。
そちらの方は、また書けそうなら書きたいと思っています。
単に今日、幸せな話を書きたかっただけなので。間に合いませんでしたけど。無念。
まだ下書き段階ですが、宜しければ追記からどうぞ。

あ、そういえば、フォロワーさんから教えて頂いたんですが、今年は2011年なので、そのまんま「Don't forget 3.OCT.11」になるんですね!
なんだか感慨深いですね…。この日から始まったエドとアルの旅が、幸せな形で一段落してくれて本当に良かった。



拍手くださった方、本当にありがとうございます!
いつも励みにさせて頂いてます。本当に嬉しいです…!



※子ロイアイですが、時代は適当です。
※推敲してません。まだ下書きです。
 どうしても、途中まででもいいから今日アップしたかったのです。ごめんなさい。



 商店街でリザと一緒に買い物をしていた時のことだった。
「しまった」
 先ほど買い物をしたばかりの店で、養母に頼まれた買い物を一つ買い忘れたことに気付き、踵を返す。
「リザ、ごめん。ちょっとここで待ってて。すぐに帰ってくるから」
「わかりました」
 リザを連れて戻るよりも、自分だけが走って行ってくる方が早いし、リザの負担も少ないだろうと、リザをその場で少し待たせることにする。
「何かあったらすぐに店の中に逃げ込むか、大声を出すんだよ」
 この商店街はそこそこ人通りが多い割に道路が広いおかげか見通しも良く、変な噂を聞いたことは特にない。危険は少ないだろうが万が一ということもある。一応リザに言い含めると、リザははい、と素直に頷いた。

 猛ダッシュで買い物を済ませ、十分もしないうちにリザの所へ帰ってくる。
 ところが、別れた場所にリザの姿はなかった。
「あれ? リザ?」
 さっと血の気が引く。
 慌てて辺りを見回すと、すぐ近くのケーキ屋の前で、リザはじっとショーケースの中を見ていた。
「ああ、ビックリした。こんな所にいたのか」
 ところが、近付いて声を掛けても、リザはじっと中を見つめたまま動かない。
 どんなケーキをそんなに真剣に見ているのかと視線の先を見てみると、そこには「HAPPY BIRTHDAY」と書かれた丸いケーキが置かれていた。
「へえ、誕生日ケーキか」
 僕の声に、リザはハッとした顔でこちらを振り向く。
「マスタングさん」
「リザ、ケーキ好きだもんね。そういえば誕生日、来週だったっけ。これが欲しいの?」
 去年は確か、養母に作ってもらった簡単なケーキをリザの家に持っていき、二人で食べた。リザも美味しいと嬉しそうに食べてくれたが、もしかしてこういう豪華な飾り付けをした市販のケーキも食べてみたかったんだろうか。
 ところが、リザは僕の質問にふるふると首を横に振って否定を示した。
「いいえ、ちがうんです」
「違うの?」
 今度はこくりと頷いて、リザは口を閉ざした。もじもじとしている様子を見て、続きがあると察した僕は、再びリザが口を開くのを待つ。
「……丸くて大きいケーキって、たべたことないから」
 ぽつりと小さな声で紡がれた続きを聞いて、ようやくリザが何故そのケーキを見ていたのかを理解した。
「そうか」
「あの、マスタングさんのお母さまが作ってくれたケーキも、大すきなんです。すごくおいしいし、ふわふわしていて」
 普段どちらかというと無口なリザが必死に言い訳のような言葉を矢継ぎ早に喋る姿に、うんうんと相槌を打つ。去年のケーキに不満はないと言いたいのだろう。そんなことは、そんなに必死にならなくてもよく解っているのだけれど。
「ただ、ホールのケーキってかわいいなあって思って……それだけなんです。べつにほしくて見ていたわけじゃ……」
「解ったよ。じゃあ、そろそろ行こうか」
 笑顔で言うと、リザはぴたりと喋るのを止めて、はい、と恥ずかしそうに頷いた。

 それからリザは道中、一度もケーキの話題を出さなかった。またこちらからも、話題を出すことはなかった。
 けれど買い物から帰ってきても、リザがじっとケーキを見ていた姿が頭を離れなかった。
 ホールのケーキは、普通のケーキの何倍も大きい。つまりそれは、それなりの人数がいなければ食べきれないということだ。
 パーティでも開けば食べきれるのだろう。けれどリザにそんな友達がいるという話は聞いたことがない。殆どの時間をあの家で過ごしていれば、それも無理はないだろう。
 そしてその家にいる家族は、滅多に自室から出てこない父親一人だけだ。たとえ自分が一緒に祝ったとしても、ケーキを食べるのは三人だけ。ホールのケーキを食べきるには無理がある。
 だからリザは、欲しいとは言えなかったのかもしれない。
「でも、欲しそうな目をしていたんだよなぁ」
 思い返してみれば、自分の誕生日の時は、いつもホールのケーキを養母が用意してくれた。家族は養母と自分の二人きりだったが、店で店員の女性達が集まって、みんなでケーキを食べながら好きな酒を飲み、祝いの言葉を口々に言ってくれる小さなパーティのようなものを開いてくれた。からかわれたりするのが困りものだったが、それでもみんなは楽しんでくれていたし、自分も嬉しかった。
 けれどリザには、おそらくそんな経験はない。
「パーティか……」
 リザは可愛い。最初こそ無口でおとなしく、あまり好かれていないのかと考えていたが、慣れてくれた今では心を開いて、お喋りというほどではないが、よく話をしてくれるようになった。時々見せる笑顔はとても愛らしく、素直で一生懸命な性格はとても好ましい。自分には兄弟はいないが、妹がいればこんな感じなのだろうかと最近はよく考える。
 誕生日は一年に一度だけだ。それなのに母親を早くに亡くしてから自分が弟子になるまで、リザは誕生日にケーキを食べるどころか、祝いの言葉を掛けられることすらなかったと聞いた。
 今現在、その日に祝ってあげられるのは、自分しかいないのだ。ならば出来る限り、願いは叶えてあげたい。

 しばらく考えた後、僕は寝ていたベッドから身を起こして、階下にいる養母の元へと向かった。


 リザの誕生日当日。
 僕は、リザを自分の家へ連れてきた。
 一階にある店の扉にはまだ「準備中」の文字。しかしそれに構わず扉を開けて、中に入る。リザは少し戸惑いを見せながらも、僕に続いて中へと入った。
「いらっしゃーい!」
「あら、この子がリザちゃん?」
「可愛いー!」
 突然飛んできた甲高い声に、リザはびくんと身を揺らして、さっと僕の後ろに身を隠す。
「驚かせないでくれって頼んだじゃないか」
「いいじゃないの、ロイ坊のケチ」
「その呼び方は止めろって言って……」
「ごめんねえ、リザちゃん。驚かせちゃって。怖くないからこっちへいらっしゃいよ」
「静かにおし、あんたたち」
 高い声の中、低く迫力のある声が飛び、店内はしんと静まり返る。すると何人かの女性が集まっている向こう側から、養母が姿を現した。
「いらっしゃい。あたしの顔は覚えてるかい?」
 僕の前でしゃがみ込んだ養母が、後ろに隠れているリザに話しかけると、リザはこくんと頷いた。
「そうかい」
 にっこりと笑って、養母はリザに手を差し伸ばす。その手と僕の顔を交互に見るリザに笑顔を向けると、リザはおそるおそるその手を取った。
「こっちへおいで」
 養母はリザの手を引いて、予め用意してあった子供用の椅子にリザを座らせた。
「あ……」
 前にある丸いテーブルの上を見たリザの目が、丸く見開かれる。
 そこには、蝋燭の炎に照らされた「HAPPY BIRTHDAY」の文字が書かれた大きなホールケーキがあった。
「マスタングさん……」
 こちらを見るリザに、僕は少し照れながら事情を話す。
「リザ、食べたそうにしてただろう? だからみんなに集まってもらったんだ。これなら絶対に余らないよ。みんなケーキが好きだから」
「あらあ、ケーキのためじゃないわよ。ロイ坊がご執心のリザちゃんを一目見たいと思って集まったんじゃない」
「誰がご執心……」
「そうそう。あたしたちのことはそっちのけで、いつもリザちゃんリザちゃんって」
「言ってない!」
 真っ赤になりながら余計なことを言うみんなを睨む僕を置いて、養母はリザに蝋燭の炎を吹き消すように指示する。
 リザがふうっと息を吹きかけると、蝋燭の炎は一気に消えた。
「上手上手!」
「お誕生日おめでとう!」
「さーあ、食べましょ! ケーキケーキ!」
「リザちゃん、どこがいい? やっぱりイチゴ?」
 口々に話しかけられるものの、人見知り気味のリザは、おどおどと僕の方を見ながらどうしていいか判らない様子だ。僕はリザの隣に立って、優しく話しかけた。
「ごめんね。驚いた?」
「は、はい」
「でも、たまにはこういうのもいいかと思って。うるさいけど、みんないい人達だから」
「ちょっと、うるさいって何よ、失礼しちゃう」
「さ、リザちゃん。選んで選んで。好きなところを好きなだけ切ってあげる」
 まだ状況に慣れないリザは、促す女性にどこでもいいです、と小さく返す。いくらなんでも、人に慣れないリザをいきなりこんな所に連れてくるのは無茶だったかもしれない。
 結局みんながわいわいと騒ぎながらケーキを食べる中で、リザははい、いいえ、と最低限の会話をしただけだった。

 やがてケーキを食べ終えて、小さな誕生会はお開きとなった。
 リザの父親である師匠の分のケーキを持ち、僕はリザを連れて店を出る。
 黙って帰路を歩くリザに、失敗したかなと思っていると、リザがくい、と僕の服の端を摘んだ。
「あの」
「ん?」
「今日はありがとうございました」
 告げられた礼に、素直に喜べない。
「いや、逆に驚かせちゃったよな。ごめん」
「そんなことありません」
 先ほどのおどおどした様子とは打って変わったはっきりとした台詞に、僕は驚いた顔でリザを見た。
「うれしかったです」
 リザの顔は、嘘を吐いているようには見えない。
「そう?」
「はい。ケーキもおいしかったですし、それに」
 ふわり、とリザが笑う。
「あんなにたくさんおめでとうを言ってもらったのは、はじめてです」
 はにかむ笑顔に、ようやくほっと安堵が押し寄せる。
 多少無茶だったかもしれないけれど、喜んではくれたらしい。
「じゃあ、みんなにリザが喜んでたって伝えておくよ」
 そう答えると、リザははい、と大きく頷いた。


ここから東方司令部編へと続きます。
書きたいことは決まってるのに、なかなか行き着かない…。
オチは見え見えですが、また書けそうなら書きたいなと思います。
しかしサイトを更新せず日記ばかり更新だなぁ…。ううむ。小ネタとかこういう短い話はどう載せようか。時々考え込みます。

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氷上和奇

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